📅 2026/06/16

ナビの指示と「自分の五感」、そしてアプリ開発

ナビの指示と「自分の五感」、そしてアプリ開発

こんにちは、イベカレ運営ドライバーです。

タクシードライバーになって最初の頃、私は完全に「カーナビ(Googleマップ)」の奴隷でした。

福岡の細い路地や、各抜け道なんて全く知らなかったので、お客様が行き先を告げたら、とにかくナビの言う通りに車を走らせていました。ナビが「右です」と言えば右に行き、「この道が最速です」と言えば渋滞していそうな大通りにも突っ込んでいました。

しかし、毎日何十回と福岡の街を走り回っているうちに、頭の中にナビの地図とは違う**「自分だけの地図」**がじわじわと出来上がってきました。

今回は、そんなナビと五感の話、そしてアプリ開発の共通点について書いてみます。


ナビには見えない「街の呼吸」

毎日同じエリアを走っていると、ナビの指示よりも自分の感覚の方が「正しいルート」を選べるようになってきます。

例えば、平日の夕方17時半の天神周辺。 ナビは直線距離で一番短いルートを指しますが、私の頭の中の地図は、 「いや、この時間帯のこの交差点は、バスの合流と重なって絶対に右折信号が2回変わるまで進まない。少し遠回りだけど、一本裏のあそこを抜けた方が絶対に早いし安全だ」 と教えてくれます。

あるいは、 「この道は今、工事をやっているから車線減少で詰まりやすい」 「雨の日のこの時間帯は、こっちの駅の乗り場にお客様が溜まりやすい」

こうした、時間帯や天候、街の空気感に合わせた「リアルな感覚」は、GPSの電波を拾って計算しているだけのナビには、なかなか見えない**「街の呼吸」**のようなものです。

今でも基本はナビを頼りにしますが、最後の一手は自分の五感で判断する。これができるようになってから、タクシーの運転がぐっと面白くなりました。


アプリ開発における「自分だけの地図」

この「ナビに頼りつつも、最後は自分の感覚で決める」というのは、AIを使ってアプリを開発するプロセスと全く同じです。

AIは、今では信じられないほど優秀なナビゲーターです。 「ブログ機能を作って」「売上管理を連動させて」と指示すれば、文法的に完璧で、最短ルートのコードを瞬時に出してくれます。まさに「超高性能なナビ」です。

しかし、そのAIが出してくれた完璧なコードを、実際のアプリ画面に配置したときに、 「いや、これだと毎日カレンダーを見るドライバーにとっては、このボタンの位置は邪魔だな」 「文字の色がこれだと、夜間の暗い車内で見たときにチカチカして目が疲れるな」 と気づいて微調整をするのは、実際に現場でスマホを触っている人間の**「生きた感覚」**です。

AIというナビにコード(呪文)の作成はお任せするけれど、最後の「使い心地のルート」を決定するのは、人間の五感。

タクシーの運転も、アプリ開発も、結局は「道具を使いこなす人間側の五感」が一番のキモなんだな、と車内でハンドルを握りながら考えています。

それでは、また次回の日記で。